大英博物館やスミソニアン博物館と違い、あまり聞くことのないミュージアムやアプローチに気合がいる博物館を「秘境博物館」として勝手に紹介しております。
今回の秘境博物館は、アメリカのニューヨーク州にあるコーニングガラス美術館(Corning Museum of Glass)。
ニューヨークの美術館と聞くと、一見秘境感ないですが、秘境です。
そんなマイナーな場所にある博物館なのですが、超立派。
美術館の外観(帰りに撮影したので暗くてすみません)。
なんてったって「世界で最大級のガラス製品メーカー」の博物館です。
「コーニング」の名前は日本ではあまり聞きませんが、耐熱ガラス製品「パイレックス(PYREX)」はコーニングの商標です。
企画展もかなり本格的で見ごたえがあります。
ガラスビーズで展示のタイトルを作っていてラブリー。
「ひも(じゅずつなぎになったもの)と人の生活」をテーマにした企画展(Life on a string)で、「ガラスビーズの35世紀(35 centuries of the glass bead)」という副題がこの博物館との関連を説明しています。
歴史的なビーズの装飾品がガラスケースの中に展示されているという歴史博物館的な内容でした。
それぞれのコーナーで、展示ケースの色を変えてある美しい展示。
儀式(Ritual)に関連したコーナーは赤色、装飾(Ornament)のコーナーは緑色、富と権力(Power, wealth and life)のコーナーは紫色。
ガラスビーズ一つとっても様々な用途があるもんですね。
それぞれの産地を示す方法が凝っていて、壁一面に描かれた世界地図の産地にピンでひもをとめ、そこから天井に渡して、通路を挟んだ向かい側のケースの展示物までひもを張っていました。
ちょっと見にくくはあるのですが、特にビーズの歴史に興味がなくても、最初に世界地図を見て自分の地域の展示があるかな~と探す気持ちになります(タイトルの「ひも」にもかけている)。
ビーズの装飾がほどこされたネックレスや服が鏡に貼ってあり、自分の顔をあわせて、着ているような写真が撮影できるコーナーもありました。
子ども用など背の高さの違うものもありました。
そして、常設展ではこんなすてきな海の生き物との出会いが!
ガラスでできた、ウミウシやクラゲ、イソギンチャクなどが展示されています。
イカやタコの模型も細いところまで再現されています。
1800年代、生物の模型はガラスで作られていたので、歴史のある大学にはこのようなものが残されています。
ここに展示されていたのは、(アメリカ的には)近隣にあるコーネル大学(コーネル大学についてはこちらの記事をご覧ください)の所蔵品ですが、お隣のマサチューセッツ州ボストンにあるハーバード大学自然史博物館にもガラスの生物模型がたくさんあります。
ハーバード大学自然史博物館のガラスの植物模型の紹介動画です(Visit the Glass Flowers Collection)。
15年以上前のことですが、ハーバード大学の博物館で見て、よくこんなの作ったなぁと感心したものです。
今回の秘境博物館は、アメリカのニューヨーク州にあるコーニングガラス美術館(Corning Museum of Glass)。
ニューヨークの美術館と聞くと、一見秘境感ないですが、秘境です。
なぜなら、ニューヨーク州は結構でかいんです(東京都の7倍ぐらいの面積がある)。
公式ホームページのアクセス方法によると、ニューヨーク市内から車で4.25時間(405km)。
基本的に電車などの公共交通が発達していないので、車以外のアプローチは飛行機となりますが、「エルマイラ/コーニング地方空港」なんて名前、日本に住んでいるほとんどの人が聞いたことないのでは…(私も知らなかった)。
日本からだとデトロイトなど主要な空港で乗り換えるのですが、1日1本ぐらいの便なため乗り継ぎがあまりよくなく、特に近隣に観光地があるわけではないので、よっぽど気合を入れないと行けない場所です。
そんなマイナーな場所にある博物館なのですが、超立派。
美術館の外観(帰りに撮影したので暗くてすみません)。
なんてったって「世界で最大級のガラス製品メーカー」の博物館です。
「コーニング」の名前は日本ではあまり聞きませんが、耐熱ガラス製品「パイレックス(PYREX)」はコーニングの商標です。
企画展もかなり本格的で見ごたえがあります。
ガラスビーズで展示のタイトルを作っていてラブリー。
「ひも(じゅずつなぎになったもの)と人の生活」をテーマにした企画展(Life on a string)で、「ガラスビーズの35世紀(35 centuries of the glass bead)」という副題がこの博物館との関連を説明しています。
歴史的なビーズの装飾品がガラスケースの中に展示されているという歴史博物館的な内容でした。
それぞれのコーナーで、展示ケースの色を変えてある美しい展示。
儀式(Ritual)に関連したコーナーは赤色、装飾(Ornament)のコーナーは緑色、富と権力(Power, wealth and life)のコーナーは紫色。
ガラスビーズ一つとっても様々な用途があるもんですね。
それぞれの産地を示す方法が凝っていて、壁一面に描かれた世界地図の産地にピンでひもをとめ、そこから天井に渡して、通路を挟んだ向かい側のケースの展示物までひもを張っていました。
ちょっと見にくくはあるのですが、特にビーズの歴史に興味がなくても、最初に世界地図を見て自分の地域の展示があるかな~と探す気持ちになります(タイトルの「ひも」にもかけている)。
ビーズの装飾がほどこされたネックレスや服が鏡に貼ってあり、自分の顔をあわせて、着ているような写真が撮影できるコーナーもありました。
子ども用など背の高さの違うものもありました。
そして、常設展ではこんなすてきな海の生き物との出会いが!
ガラスでできた、ウミウシやクラゲ、イソギンチャクなどが展示されています。
イカやタコの模型も細いところまで再現されています。
1800年代、生物の模型はガラスで作られていたので、歴史のある大学にはこのようなものが残されています。
ここに展示されていたのは、(アメリカ的には)近隣にあるコーネル大学(コーネル大学についてはこちらの記事をご覧ください)の所蔵品ですが、お隣のマサチューセッツ州ボストンにあるハーバード大学自然史博物館にもガラスの生物模型がたくさんあります。
ハーバード大学自然史博物館のガラスの植物模型の紹介動画です(Visit the Glass Flowers Collection)。
15年以上前のことですが、ハーバード大学の博物館で見て、よくこんなの作ったなぁと感心したものです。
「ガラスの美術館」というと、美術工芸だけを想像されると思いますが、科学技術と関連した展示も。
コーニングは、日本が誇る「すばる望遠鏡」の鏡を作った会社でもあるんです。
すばる望遠鏡の大きさや鏡(ガラス)の特徴について説明されている。
ちなみに、すばる望遠鏡はハワイ島のマウナケア山の上にあります。
4,139mという富士山よりも高い場所にもかかわらず、あっという間に車で行けてしまいます。
雲海の上のすばる望遠鏡。
しかしながら、というかやっぱりというか、防寒具を着ていてもめちゃくちゃ寒い。
生まれも育ちも雪国・新潟ですが、人生で一番厳しい寒さでした。
風が痛くて顔が上げられないので、うつむいてじっとしているしかありません。
ペンギンがどうしてあのような姿をしているかわかる体験でした(/ω\)
マウナケア山に行かれる方は顔の防寒対策もお忘れなく。
日本語では「美術館」と訳していることが多いのですが、このように「ガラス」をテーマに歴史的、自然史的、科学的と多面的な展示をしている「博物館」ですので、それぞれの興味にあわせて楽しめます。
もちろん、ショップも充実しているのですが、ガラス製品を海外から持ち帰るのは気合がいるので、残念ながら眺めるだけ。
お持ち帰りの際はお気をつけて。
すばる望遠鏡の大きさや鏡(ガラス)の特徴について説明されている。
ちなみに、すばる望遠鏡はハワイ島のマウナケア山の上にあります。
4,139mという富士山よりも高い場所にもかかわらず、あっという間に車で行けてしまいます。
雲海の上のすばる望遠鏡。
しかしながら、というかやっぱりというか、防寒具を着ていてもめちゃくちゃ寒い。
生まれも育ちも雪国・新潟ですが、人生で一番厳しい寒さでした。
風が痛くて顔が上げられないので、うつむいてじっとしているしかありません。
ペンギンがどうしてあのような姿をしているかわかる体験でした(/ω\)
マウナケア山に行かれる方は顔の防寒対策もお忘れなく。
日本語では「美術館」と訳していることが多いのですが、このように「ガラス」をテーマに歴史的、自然史的、科学的と多面的な展示をしている「博物館」ですので、それぞれの興味にあわせて楽しめます。
もちろん、ショップも充実しているのですが、ガラス製品を海外から持ち帰るのは気合がいるので、残念ながら眺めるだけ。
お持ち帰りの際はお気をつけて。
ちなみに、秘境ですが、ホームページの「来館情報」に関してのみ日本語もあります。
英語以外、中国語、スペイン語、韓国語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、日本語、ヘブライ語、ロシア語の9か国語でご案内というのも、客層を反映していて興味深いところです(日本人には全く出会いませんでしたが)。
英語以外、中国語、スペイン語、韓国語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、日本語、ヘブライ語、ロシア語の9か国語でご案内というのも、客層を反映していて興味深いところです(日本人には全く出会いませんでしたが)。
コメント
コメント一覧 (2)
博物館は「視覚的なモノ」があるのが売りです(´▽`*)
もちろん、置いてあるだけではさっぱり伝わらないモノもあるので、そこはどうやって展示を作るか、学芸員やスタッフの腕の見せ所です!
学校は視覚に訴えるモノが少なくて大変だと思いますので、たまには博物館で息抜きしてくださいヽ(^o^)丿