みなさんは、リカちゃん派でしたか?バービー(ジェニー)派でしたか?
(勝手に読者全員を着せ替え人形ユーザーにしてすみません)

最近の私の一押しは「Lottie(ロッティ)(これで遊んでいるわけではないですが...)
イギリスの会社、Arkluが販売している着せ替え人形です。

ロッティHP

(Lottie-Arkluのホームページより。https://www.lottie.com/)
※Lottieは日本では販売していません(ヨーロッパと北米で展開)。

子どものオモチャ話と侮ることなかれ、ロッティはこれまでの着せ替え人形とは一味違います。

ドレスや化粧で着飾ったり、料理をするようなシチュエーションだけではなく、天体観測や昆虫保護、空手、そして海賊(!)など幅広く活動するバージョンがあります。

なかでも私が萌えるのはコレ。

ロッティ(テキスト入り)
(うちのロッティ、カッコいい!! やっぱり遊んでいるか?)

ロッティ、化石屋(Fossil Hunter)バージョンです。

アンモナイトの柄の入った水色の上着に、モスグリーンのベスト(なんと裏地は黄色に白色の水玉)、靴下はオレンジと白色のストライプとオ・シ・ャ・レ!

しかも付属の小物は帽子やリュックだけでなく、ハンマーやルーペもついているところが憎い。

加えて、メアリー・アニング(Mary Anning)について紹介したスペシャルコレクターズカード(笑)も入っているという念の入れよう( ;∀;)

アニングコレクターズカード(テキスト入り)

メアリー・アニングは、約200年前にイギリスに住んでいた女性で、化石を採集して研究者に提供することで生活していました。

メアリー・アニングが説明
(ロンドン自然史博物館では、化石標本の前で標本発見の経緯についてメアリーと同様の恰好に扮した俳優が説明していました。 Natural History Museum, London)

彼女に関しては以前の職場のブログで書いたことがあるので、詳しくはこちらをご覧いただければと思います(科学コミュニケーターブログ「働く女子のロールモデル-古生物学編」)。


このロッティは、ポジティブロールモデル賞(Positive Role Model Award)を受賞しているそうです。

女の子はこう、男の子はこう、というような「ロールモデル」を子どもの頃から見ていると、知らず知らずのうちにそのイメージがすりこまれてしまいます。

例1:お母さんが台所で料理をしていて、お父さんはソファで新聞を読んでいる絵。

例2:おじいさんは山に芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に(これは昔の事実?だからしょうがないですね)。

毎年発表される、子どもたちが「大人になったらなりたい職業(男女別)」なども、実際には、社会が何気なく作り上げているイメージの影響が大きいですよね。

これはジェンダー(性区別)だけでなく、人種や障害などに関しても同様の影響があるため、欧米では早くから多様なモデルが使われるようになっています。

例えば、2000年と18年も前のアメリカの小学校の教科書でも、車イスを利用している児童の写真が掲載されていました。

教科書車いす
(McGraw-Hill Science、McGraw-Hill Scool Division、2000年より)

道徳や国語ではなく、理科(小学校4年生)の「岩石の観察をしてみよう」というページに、車イスに座った児童がルーペで岩石を見ている写真がイメージとして掲載されており、今、日本の学校で目指されている「インクルーシブ教育」を垣間見せてくれます(インクルーシブ教育に関しては以前の記事「さわってわかる、わからない標本」で説明しているのでぜひ)

こんな玩具や教科書を見て「誰もがどんなことでもできる」と自信を持ち、自由な選択ができるようになっていくのではないでしょうか。

そして未来の昔話には、「ロッティは山に化石採集に...」てな感じになるんでしょうか(それは違うか)


インクルーシブ教育やマイノリティについて真面目に考えると、何か言ったりやったりすると差別的なんじゃないかな~と怖い気持ちになって尻込みしてしまうことがあるかと思います。

でも、ロッティのように楽しく、世界をポジティブに変えていく方法もあるかもしれません。

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ちなみに、メアリー・アニングの教育用映画(Mary Anning and the Dinosaur Hunter)がイギリスで製作中です。

英語のみですが、予告やニュース動画なども公式Facebookで見られますので、ご興味のある方はのぞいてみてください(https://www.facebook.com/mermadefilms/)。