先週末は、「国立特別支援教育総合研究所セミナー」(東京・代々木)にて、インクルーシブ教育について勉強していました_φ(・_・
インクルーシブ教育とは、ざっくり言うと「障害の有無にかかわらず、それぞれのニーズにあわせた支援によってみんな一緒に学ぶ」というもので、現在の学校教育で目指されています。
このセミナーは全国の特別支援学校教員向けなのですが、以前仕事でお世話になったご縁で、門外漢ながらも「うおりゃっ」と参加して勉強させてもらっています。
研究ポスター発表では、視覚障害児用に3Dプリンターで作った「三葉虫」のレプリカなどが置いてあり、思わず引き寄せられていきます(笑)。
あまり化石と関係なさそうな場で、このような出会いがあると、最近は誰でもレプリカを作れるようになってきたのを実感します。
化石に関しては、今生きている生物ではないので、「言葉」で説明されただけでは、いまいち想像できないことが多いかと思います。
(群馬県立自然史博物館にて撮影、3Dプリンター製レプリカではないですが)
しかも、学校には一人一人がじっくりさわれる数の実物標本を常備することは難しいので、このような技術の進歩によって、子どもたちの世界が太古の世界まで広がっていくのでしょうね(^_^)/
話変わって、2014年に開催された「超福祉展」で、「さわれる検索」というものを見ました。
「超」福祉機器展は、2014年から毎年秋に東京の「渋谷ヒカリエ」など(化石を探して山に行くような私には縁がない)おしゃれな場所でカッコよく未来を見せてくれる展示会です。
展示品の車イスも、展示の仕方もカッコいい(説明パネルに四角い穴を開け、奥に展示してある実物が見られるというもの)。
「さわれる検索」は、ヤフー(Yahoo!)が行った視覚特別支援学校(盲学校)向けのプロジェクトで、この検索機の前で子どもたちが検索したいものを言うと、内蔵3Dプリンターがそれを作製して立体物として出力するというものです。
この検索機で視覚障害を持つ子どもたちが検索したい(作りたい)ものナンバーワンはというと...
↓
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「東京スカイツリー」。
なるほど、よく耳にするけれど、大きすぎて様子がつかめませんものね。
そして、2位が秀逸。
ライオンでも恐竜でもなく、なんとコレ。
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「蚊」。
刺されると痒くなるにっくきヤツだけど、形が想像できないですものね。
いつもは、博物館の利点である「実物標本」で伝えようと思うのですが、このように、実物ではない方がわかりやすいものもあるよな~と妙に納得しました。
話は戻って、研究所のセミナーでは、文部科学省が最近の動向について説明していました。
博物館的に「オッ」と思ったのは、「特別支援学校卒業後の生涯学習に注目し始めている」という点です。
スポーツや芸術系のことが念頭にあるようでしたが、自然科学系博物館ももちろん生涯学習施設です。
先日参加した「エデュケーター研修会(日本ミュージアムマネジメント学会)」(東京・御茶ノ水)の内容も「博物館におけるソーシャルインクルージョン」でした(「エデュケーター」とは、博物館の教育普及活動に携わる専門家のことです)。
ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)とは、外国人や障害者、LGBTQ+(セクシュアルマイノリティ)、貧困層の方など全ての人々を孤立や排除から援護し、健康で文化的な生活ができるよう、認め合い支えあう社会を目指すという考え方です。
(大学では「その専門ではない人にもわかるように文章を書くこと」と偉そうにアドバイスしているにもかかわらず)いまいちわかるようなわからないような説明をしてしまい恐縮ですが(汗)、海外ではマイノリティの理解や、このような社会を実現するために博物館が活躍しています。
もともと多様な人が集う博物館にとって、インクルーシブ教育は得意なはず。
今後もその良さを生かして、生涯学習施設としてさらに社会に貢献できると思っています。
インクルージョンに関してはこちらの記事もよかったら。
インクルーシブ教育とは、ざっくり言うと「障害の有無にかかわらず、それぞれのニーズにあわせた支援によってみんな一緒に学ぶ」というもので、現在の学校教育で目指されています。
このセミナーは全国の特別支援学校教員向けなのですが、以前仕事でお世話になったご縁で、門外漢ながらも「うおりゃっ」と参加して勉強させてもらっています。
研究ポスター発表では、視覚障害児用に3Dプリンターで作った「三葉虫」のレプリカなどが置いてあり、思わず引き寄せられていきます(笑)。
あまり化石と関係なさそうな場で、このような出会いがあると、最近は誰でもレプリカを作れるようになってきたのを実感します。
化石に関しては、今生きている生物ではないので、「言葉」で説明されただけでは、いまいち想像できないことが多いかと思います。
(群馬県立自然史博物館にて撮影、3Dプリンター製レプリカではないですが)
しかも、学校には一人一人がじっくりさわれる数の実物標本を常備することは難しいので、このような技術の進歩によって、子どもたちの世界が太古の世界まで広がっていくのでしょうね(^_^)/
話変わって、2014年に開催された「超福祉展」で、「さわれる検索」というものを見ました。
「超」福祉機器展は、2014年から毎年秋に東京の「渋谷ヒカリエ」など(化石を探して山に行くような私には縁がない)おしゃれな場所でカッコよく未来を見せてくれる展示会です。
展示品の車イスも、展示の仕方もカッコいい(説明パネルに四角い穴を開け、奥に展示してある実物が見られるというもの)。
「さわれる検索」は、ヤフー(Yahoo!)が行った視覚特別支援学校(盲学校)向けのプロジェクトで、この検索機の前で子どもたちが検索したいものを言うと、内蔵3Dプリンターがそれを作製して立体物として出力するというものです。
この検索機で視覚障害を持つ子どもたちが検索したい(作りたい)ものナンバーワンはというと...
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「東京スカイツリー」。
なるほど、よく耳にするけれど、大きすぎて様子がつかめませんものね。
そして、2位が秀逸。
ライオンでも恐竜でもなく、なんとコレ。
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「蚊」。
刺されると痒くなるにっくきヤツだけど、形が想像できないですものね。
いつもは、博物館の利点である「実物標本」で伝えようと思うのですが、このように、実物ではない方がわかりやすいものもあるよな~と妙に納得しました。
話は戻って、研究所のセミナーでは、文部科学省が最近の動向について説明していました。
博物館的に「オッ」と思ったのは、「特別支援学校卒業後の生涯学習に注目し始めている」という点です。
スポーツや芸術系のことが念頭にあるようでしたが、自然科学系博物館ももちろん生涯学習施設です。
先日参加した「エデュケーター研修会(日本ミュージアムマネジメント学会)」(東京・御茶ノ水)の内容も「博物館におけるソーシャルインクルージョン」でした(「エデュケーター」とは、博物館の教育普及活動に携わる専門家のことです)。
ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)とは、外国人や障害者、LGBTQ+(セクシュアルマイノリティ)、貧困層の方など全ての人々を孤立や排除から援護し、健康で文化的な生活ができるよう、認め合い支えあう社会を目指すという考え方です。
(大学では「その専門ではない人にもわかるように文章を書くこと」と偉そうにアドバイスしているにもかかわらず)いまいちわかるようなわからないような説明をしてしまい恐縮ですが(汗)、海外ではマイノリティの理解や、このような社会を実現するために博物館が活躍しています。
もともと多様な人が集う博物館にとって、インクルーシブ教育は得意なはず。
今後もその良さを生かして、生涯学習施設としてさらに社会に貢献できると思っています。
インクルージョンに関してはこちらの記事もよかったら。
コメント
コメント一覧 (2)
化石並べてるだけだと思ってましたよー
ごめんなさいー
ぜひ私の高校に教えに来てくだされ!
並べるのも大好きです。
毎日何をしているのかよく分かってもらえない職業No.1「学芸員」ですので(勝手に作った)、お気になさらず。
高校、いいですね~(^^)/