近所のスーパーマーケットに、こんなお菓子が売っていました。

チバニアンバームクーヘン

気がつかぬうちに「時代はいま千葉」だったようです。

“チバニアン”と聞くと「チーバくんに対抗した新しいゆるキャラの名前か」という感じですが、いたって硬派な?地質学の専門用語です。

ここで読むのをやめられては困るので、超簡単に説明すると、「ジュラシック・パーク」で有名になった「ジュラ紀」や「白亜紀」と同じようなもので、年代を表しています。

地質年代は細かいところはまだ決まっていないこともあり、約77~12万年前を代表する地層をどこにするか決めている真っ最中です。

地質年代は学校の教科書にも掲載される定番知識なので「えっまだ決まってないの」と意外に思われるかもしれませんが、科学は結構ゆるいもんです(本当か?)。

そしてこの名前は、その地域にちなんでつけられることが多く、例えば「ジュラ紀」はフランスとスイスの国境にあるジュラ山脈に由来しています。


すなわち、千葉県市原市で見られる地層が、この年代を代表する場所だと決定すれば、「ジュラ紀」のように世界中の人がこの(ゆるキャラのような)名前を使うことになります。

チバニアンバームクーヘン2

今回見つけたお菓子は、「新地質時代認定」とちょいフライングぎみですが(一次審査に2017年末通過したのですが、正式認定されるのはもう少し先かと)、いつもマイナーな扱いの地質ネタが、こんなものが先んじて発売されてしまうほど、世の中で盛り上がっているのか!と妙な感動がありました。

黒字の背景に金色の行書体文字で、渋い高級感を醸し出していますが、地層の宿命、茶色の縞々パッケージでインスタ映えは...( ´∀`)

「地層をイメージした」とありますが、バームクーヘンはみんなこんな感じでは?…と突っ込みどころ満載なところもツボです╰(*´︶`*)╯♡


地域のスーパーマーケットなので、私以外に誰が買うのかなと勝手に心配していましたが、数日後に見たら、なんと最後の1箱のみ。

ご近所にも地質ファンはいるようです。



もっと真面目に知りたいという方は、千葉県立中央博物館の講演会(「誕生なるか!チバニアン」―ちばの名前が地球の歴史に―)が、2018年3月18日(日)、千葉県市原市で無料にて開催されるようですので、こちらでディープに萌えてください。
(なんと定員1,300名( ゚Д゚) 一族郎党?連れだって行っても大丈夫なようです!)

[追記:講演会の様子は「地質時代名のほんとの話ーチバニアン紀にはならないの?」で紹介していますのでぜひご覧ください。]