ずっと行ってみたかった「ウサギノネドコ」(京都市)。昨年(2019年)の秋に学会で京都に行ったので行けることに。
ウサギノネドコ外観
「ウナギの寝床」的な京の町屋を使った「ウサギノネドコ」。雑貨を販売するショップとカフェなどがあります。

このお店、中は自然史好きにはたまらない感じなんですよね。
海藻の押し葉が壁に飾られているカフェの席
海藻の押し葉が額に飾られたカフェの様子。サラダやお味噌汁の具のイメージしかないかもしれませんが、海藻って実は美しいのですよね(海藻の「美」についてはこちらの記事もぜひ)。

そして、こんな照明もあったりします↓
苔と電球が一緒に入った照明
「モスライト」という「コケ(Moss)」が入ったランプのような照明が吊るされ、壁には幻想的な植物写真が。

お寺の庭を見ているときのような雰囲気もかもし出されていますので、一人ぼぉっと過ごすのもおススメ。


キッチンの横には木の実フェチにはたまらないディスプレイも。
瓶に入った木の実が飾られた棚
パスタなどの食材かと思いきや、松ぼっくり色々。部屋の戸棚から木の実があふれている者としてはこんなに美しく収納したいものです(木の実が好きな話はこちらの記事もぜひ)。


そして、カフェで出てきたスィーツもすごい。
ガーデンクオーツ・ティラミス
ガーデンクオーツ・ティラミス。ティラミスが透明のゼリーに覆われているのですが、見た目だけでなく、ハイパーデリシャス(*´▽`*)

私は甘いもの星人なので、家の近くになくてよかった、と思うくらい恐ろしく完成度の高いデザート(近くにあったら通ってしまう…)。

そしてこのデザート名の「ガーデンクオーツ」とは、石英(クオーツ)の中に他の鉱物が入っているもの。
スィーツのモデルになったガーデンクオーツ
鉱物学的というよりは宝石的な名前で、中の鉱物が庭(ガーデン)みたいに見えるためこう呼ばれています。

本当は鉱物スイーツアソートが食べたかったのですが、土日しかやっていないとのことで、残念。
鉱物スィーツアソートの見本となった鉱物
ジルコン、トパーズ、アメシスト、ガーデンクオーツがこのような感じでやってくる(これは本物の鉱物)。

「水晶パフェ」なんかも今はあるそうですが、これまた精巧。

ゼリーを1本1本六角柱状に包丁でカットしているとのこと(@_@) 鉱物は結晶が重要ですからね(鉱物についてはこちらの記事もよかったら)。


2020年1月からは東京に新しくオープンしたショップ(カフェではない)で「おいしい石展」を開催(2020年6月30日まで)。
ラピスラズリと化石をケーキにみたてたもの
これは京都のカフェに展示してあったものですが、ラピスラズリと腕足類(わんそくるい)の化石でケーキの「オペラ」に仕立てています(腕足類に関してはこちらの記事をぜひ)。

上の写真のようなスイーツに見立てた「食べることができないおいしそうな鉱物」の展示のほか、「食べることができる鉱物みたいなお菓子」があるとのこと(お菓子と地質の話はこちらの記事もぜひ)。


最近は自然史系博物館のショップやカフェも、美術館のようにオシャレに充実してきました。
福井県年縞博物館併設のカフェのサンドウィッチ。地層とボーリングコアを採取する様子がわかります。

しかしながら、どうしても自然科学が好きな人しか来てくれません。

街なかのカフェやショップが博物館みたい、というのも多くの人が興味を持つきっかけになるのかもしれません。


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鉱物はそのままでもきれいなのですが、楽しみ方は無限大。

鉱物見タテ図鑑」、フジイキョウコ 著、2013年

妄想広がる鉱物写真に「月下の滝」、「天空都市」などぴったりなタイトルがついています。

本の中に「鉱物は地球の芸術作品」とあるのですが、こんな鉱物を作った地球の歴史に興味を持ってもらえたら嬉しいなっしーヽ(^o^)丿